『PARTY vs PARTY』

 『PARTY vs PARTY』(読みはパーティ・パーティ)は、LARPっぽく遊ぶ体験型の演目です。

 LARPとは、普段の自分とは別のなにかを演じながら、概要を共有した架空の舞台に没入し、現実世界ではなかなか行うことができない体験をしようという遊びです。だいたい実際に体を動かしながら遊ぶことになります。
 ファンタジー風の衣装を着けてTRPGのような物語を体験したり、サバイバルゲームさながらに戦闘を楽しんだりするものが有名ですが、普段着でホラーを遊んだり、テーブルに着いて食事をしながら会話を楽しんだり、役職や性格の設定された議論を体験するといったものまで、様々な種類があります。

 PARTY vs PARTYは、この中のチャンバーLARP(一部屋だけで遊ぶLARP)に近いものです。
 プレイヤーはファンタジー世界に生きている冒険者という設定です。
 2つのパーティに分かれ、キャラクターを演じながらミニゲーム形式のクエストを7つこなし、名声を上げ、報酬を稼ぎ、それらを総合してどちらのパーティが優秀なのかを決める、という筋書きです。
 体験感としては、ボードゲーム会でチェスボクシングをする感じに近いと思われます。

 ※実際に武器を振るったり、おもちゃの銃で撃ったりという、本格的な戦闘はありません。
  アクティビティに全振りしたタイプのLARPになっています。

■あらすじ:
 酒の席での自慢話はやめておけ。
 酒の勢いで大げさになるし、聞いてるほうも面白くはない。

 2組の冒険者パーティの間で言い争いが起こったのも、そんな理由だった。
 どちらが優秀だとか、街の人に愛されているだとか、立派な装備を持っているだとか。
 つまらない意地の張り合いではあった。……が、面子もあって、双方とも引っ込みがつかない。 
 たまたま居合わせた冒険者ギルドのギルドマスターは、こう提案した。
「それならいくつか依頼をこなして、依頼人からの評価で決めてみたらどうだ?」と。

 ──こうして彼らは、どちらがより優秀なのかを示すため、勝負することになったのだった。

■世界設定:
 世界観は大雑把に、リアル寄りの中世西洋風ファンタジーです。なろう的なステータスボードなどはありません。ただし魔法や、神の与える奇跡などは、使用者は限られるものの存在しています。
 舞台となる「大陸」には東西南北それぞれに大国があり、各国の王の思惑に従って協力や対立を繰り返していました。もちろん戦争も。──ですがあるとき、『片眼の君』と呼ばれる魔王が現れ、世界に魔物がはびこり始めました。国々は一時的に停戦協定を結ぶと、大陸の中央に議会制の「緩衝国家」を打ち立て、その首都に腕自慢の猛者を集めて、魔物退治を主体とする大規模な組織を作り上げました。
 現在「冒険者ギルド」と呼ばれている組織は、こうして雛形が作られたのです。
 あなたはこのギルドに所属し、魔物退治や近隣住民からの依頼をこなす、「冒険者」となります。

■コンセプト:
 「気軽に遊べて、みんなで笑いあえる、入門用LARP」

■体験してもらいたいこと:
 頭脳と肉体を使った遊びによる気付きや工夫。パーティプレイ。

■形式:
 オフライン専用/チャンバーLARPに近い形/リピート参加可能

■プレイ時間:
 3時間程度(受けたクエストによります)

■プレイ人数:
 プレイヤー4人または6人+ゲームマスター1人(合計5人か7人)

■プレイヤー用キャラクター:
 以下の10人から自由に選ぶ形です。

■ 戦士:アレックス
特殊能力:【高名】クエスト成功時、入手する名声の報酬を2倍にできる。
得意分野:◎戦闘 ◯交渉
装備:前衛として、鎧を着込み、盾を持つことが多い。武器は使い勝手のよい片手剣を好む。
性格:あっけらかんとして心が広いが、誇りを汚されるようなことがあれば黙っていない。
既知:斥候ロビン/旅商人ベルハネ

■ 斥候:ロビン
特殊能力:【調査】クエスト選択時、クエストの詳細な内容を確認できる。
得意分野:◎探知 ◯魔術
装備:皮鎧にフード付きケープ。武器は小剣・短剣の二刀流。多数の投げナイフも隠している。
性格:疑い深い皮肉屋。一度心を許した相手は信用するが、それでも口をついて皮肉は出る。
既知:戦士アレックス/呪術師ナキア

■ 浪人:アサギ
特殊能力:【闇討】クエスト開始時、参加者ひとりをそのクエストから脱落させる。
得意分野:◎探知 ◯戦闘
装備:腰紐で留める質素な巻衣を身にまとっている。武器はカタナと呼ばれる湾曲刀を二振り。
性格:なにより名誉を重んじるが、同時に冷徹に現実を見据えてもいる。命あっての物種だ。
既知:巫覡ミコト/芸達者フィンリー

■ 巫覡:ミコト
特殊能力:【憑霊】個別クエスト時、代わりに他の人物に判定してもらうことができる。
得意分野:◎祈祷 ◯交渉
装備:生成り貫頭衣を着用し、角のついた頭装備を好む。また護身用の武器として錫杖を持つ。
性格:天衣無縫にして天真爛漫。困窮したとしても笑顔を浮かべ、自然体で立ち向かう。
既知:浪人アサギ/闘士ラージャ

■ 神官:キリル
特殊能力:【加護】使用された特殊能力を無効にし、使用済みにする。
得意分野:◎祈祷 ◯魔術
装備:白を基調とした神官着を着用している。身を守る武器としては鎚や杖を持つことが多い。
性格:真面目な努力家であり、神の教えに従う。また一切の嘘をつかないという誓約をしている。
既知:魔法使いルネ/斥候ロビン

■ 魔法使い:ルネ
特殊能力:【幻惑】対決クエストの間、相手パーティのひとりを味方として扱う。
得意分野:◎魔術 ◯探知
装備:古びた、それでも高価そうな長衣。手には魔術書。外出時には長杖を持つこともある。
性格:常に新たな理論を考えている。普段は口数が少ないが、魔術のことになると途端に饒舌になる。
既知:神官キリル/戦士アレックス

■ 呪術師:ナキア
特殊能力:【結界】クエスト開始時、そのクエストでの特殊能力の使用を禁止する。
得意分野:◎魔術 ◯祈祷
装備:質素な長衣。顔にはヴェール。腰には秘薬を詰めたバッグ。肩には使い魔の姿が見える。
性格:思わせぶりなことを呟いてしまうクセがある。本心は誰にも見えない。
既知:旅商人ベルハネ/神官キリル

■ 旅商人:ベルハネ
特殊能力:【商談】クエスト成功時、入手するコインの報酬を2倍にできる。
得意分野:◎交渉 ◯探知
装備:仕立ての良い服を着ている。武器は腰に差した短剣だが、真の得物は貨幣であり人脈である。
性格:開放的で陽気、そのうえでまずは礼節を重んじる。商売は信用こそが第一であるためだ。
既知:呪術師ナキア/巫覡ミコト

■ 芸達者:フィンリー
特殊能力:【代役】個別クエスト時、許可を得た人物の代わりに判定できる。
得意分野:◎交渉 ◯戦闘
装備:楽器を持ち、派手な衣服を好む。得物は長剣。だがなにより強い武器は、雄弁さと歌唱力だ。
性格:自由であることをなによりも尊重する。また日々は憂いなく過ごすべきだと考えている。
既知:闘士ラージャ/呪術師ナキア

■ 闘士:ラージャ
特殊能力:【追撃】クエスト選択時、後攻でも割り込んで先に選ぶことができる。
得意分野:◎戦闘 ◯祈祷
装備:肉体そのものが鎧であり武器である。あえて武器を用いるのであれば、大型のものを好む。
性格:大胆不敵にして傲岸不遜。己が信仰の道のためであれば屍山血河を築くことも厭わない。
既知:芸達者フィンリー/浪人アサギ

・「特殊能力」はゲーム中各人一度だけ使えます。
・「得意分野」は◎が最優、◯が次点です。(※フレーバーで、ゲーム中に参照することはありません)
・「装備」は衣装を用意する場合に参考にしてください。
・「性格」はロールプレイの参考にしてください。
・A5のハンドアウトには、この他に「秘密」の項目があり、さらに「背景設定」があります。こちらもロールプレイの参考にしてください。

■ノンプレイヤーキャラクター:多数
 ギルドマスターや依頼人など多数います。こちらは基本的にゲームマスターが演じます。
 ただしクエストによっては、プレイヤーが演じる場合も多々あります。

ハッシュタグ#パーティ・パーティ

■主な委託先:
・縁側ひなたさん(基本身内:大阪・関西)(https://twitter.com/engawa_nite

『七人の山田 ─シン・犯人は山田─』


 『七人の山田 ─シン・犯人は山田─』は、マーダーミステリー型のLARPです(※マーダーミステリーではありません)

《こちらは『七人の山田 ─犯人は山田─』を7人用にリメイクしたものです》


 LARPとは、自分とは別の人物になりきり、心や体の動きを伴わせて、参加者全員で空想世界への没入を体験する遊びです。ファンタジー風の衣装を着けてTRPG的な物語を体験したり、サバイバルゲームのように戦闘を楽しんだりするものが有名ですが、現代服でホラーものを遊ぶ、テーブルに着いた状態で食事をしながら物語を楽しむ、役職や性格の設定された議論を体験するといったものまで、様々なものがあります。

 マーダーミステリーとは、物語の登場人物の一人に扮して起きてしまった事件の真相を探ったり、犯人役となった場合には虚言を弄して逃げ切ることを目指す、会話主体の遊びです。ジャンル名に「マーダー」とついてはいますが、失せ物探しなど日常系の作品も存在しています。また推理モノであるため、一度しか遊べないという特徴があります。

 七人の山田はこの両者の中間的な遊びですが、LARPのほうに比重を置いています。全員で登場人物になりきり、キャラクターの心情に寄り添いながら議論や会話を重ね、事件の謎を紐解いていく形となります。アナログゲーム勢に向けた言い方をするなら「協力型のパーティゲーム」というくくりになるかと思います。またマーダーミステリーの「一度しか遊べない」という部分を受け継いでいます。


 LARPとしては、全員が着座した状態で行う「卓上LARP」に近い形になります。またノルディックLARP(教育LARP)の要素を組み込んでいます。その中の政治的なLARP(具体的には極度に簡略化したディベート)を行います。

 マーダーミステリーとしては、「クローズ型」に近い形になります。特に指示がない限り、全員が設定書にない事柄を語ることができます(便宜上、これを「虚言」と呼びます)。全員が着座している関係上、密談はできません。カードはありますが、チップのようなものはありません。個人ミッション的な努力目標はありますが、これに得点のようなものは付随していません。


■あらすじ:
 あなたがたはそれぞれ、暗闇の中で目を覚ましました。──そこに誰かの悲鳴が聞こえてきます。
 声の主を探して集まったあなたがたの前には、あおむけに倒れた浮浪者めいた男がひとり。
 どうやら脈拍はなく、死んでしまっている様子。
 いったい誰がこんなことを……? 訝しむあなたがたの前に、一人の老人がにこやかに現れました。
「いやどーもどーも、主催が遅れて申し訳ありませんな。私、『山田の神』でございます」

■形式:オフライン専用・卓上LARPやクローズ型のマーダーミステリーに近い形
 なりきり重視・文章量普通(4000~5000字程度)・虚言あり(一部制限あり)・密談なし
  ※推理成分は薄めです。また推理にかかる議論時間も短めになっています。
  ※LARP要素(なりきりによる疑似体験)が大部分を占めています。
  ※マーダーミステリー要素は「余興」であり、全体の1/3程度しかありません。
  ※人狼的な議論の仕方や、他プレイヤーを論破するのが好きという方には向きません。
  ※人によっては精神的に辛い可能性のある人物設定があります。
  ※一部グロテスク・性的な表現があります。
  ※議論そのものを楽しむ遊びです。
  ※ギャグシナリオです。
  ※デスゲームテイストです。(かなりマイルドですが一応)

■主な委託先:
・やまでぃさん(身内のみ:静岡・関東)(https://twitter.com/Towayamada
・hamiさん(東京)(https://twitter.com/hami045
・ミヤさん(東京・九州)(https://twitter.com/brbr37d
・マシューさん(東京・他)(https://twitter.com/matthew_MmysG
・縁側ひなたさん(基本身内:大阪・関西)(https://twitter.com/engawa_nite
・えもさん(基本身内:関西)(https://twitter.com/emonikoban
・マダミスギルドさん(東京)(https://twitter.com/MurderMysteryG
・cache-cacheさん(大阪)(https://twitter.com/cache_mystery

■プレイ時間:3時間程度(議論時間90分程度)

■プレイ人数:プレイヤー7人(キャラクターは男性6名&女性1名)+ゲームマスター1人(合計8人)

■プレイヤー用キャラクター:7名 (※ドレスコードは必要なら)
・M:見た目は40代前半。小綺麗ながら小太りな男性。
   ドレスコード:センスの良い服装。可能なら脂肪。
・R:見た目は30代。肩からギターを提げた痩せた男性。
   ドレスコード:革ジャンにジーンズ。ギターがあればなお可。
・Y:見た目は30代前半。カリブの海賊風の格好をした男性。
   ドレスコード:トリコーンなどを含む海賊風の衣装。
・T:見た目は20代後半。モデル体型のお洒落な女性。
   ドレスコード:フェミニンな着衣とハイヒール。
・K:見た目は30代後半。エプロン姿の優しそうな男性。
   ドレスコード:胸元から膝までを覆えるエプロン。
・A:見た目は年齢不詳。体操のユニフォームを着た筋肉質な男性。
   ドレスコード:体操のユニフォーム的なタイトな服。可能なら筋肉。
・F:見た目は40代。鎧と剣を装備した戦士風の男性。
   ドレスコード:鎧兜と両手剣(安全なもの)。可能なら筋肉。

■ノンプレイヤーキャラクター:3名
・S:見た目は10代くらい。粗末な服を着た無表情な少年。
  (※見学者用キャラクター)
・D:見た目は30代後半。ボロボロの服を着た浮浪者風の男性。
  (※被害者役キャラクター)
・G:見た目は70~80代。長い髭をたくわえた禿頭の老父。
  (※進行役キャラクター。山田の神)

ハッシュタグ#七人の山田

[Special thanks]
 やまでぃさん(Twitter ID: @Towayamada
 これまで『七人の山田 ─犯人は山田─』を遊んでくださった皆様。

『2187年 宇宙の旅 ──21人ぐらいいる!──』


 『2187年 宇宙の旅 ──21人ぐらいいる!──』は、群像劇型のLARPです。


 LARPとは、普段の自分とは別のなにかを演じながら、概要を共有した架空の舞台に没入し、現実世界ではなかなか行うことができない体験をしようという遊びです。だいたい実際に体を動かしながら遊ぶことになります。
 ファンタジー風の衣装を着けてTRPGのような物語を体験したり、サバイバルゲームさながらに戦闘を楽しんだりするものが有名ですが、普段着でホラーを遊んだり、テーブルに着いて食事をしながら会話を楽しんだり、役職や性格の設定された議論を体験するといったものまで、様々な種類があります。

 似ている遊びとしては、マーダーミステリー(マダミス)やTRPGなどがよく挙げられます。

 マダミスは「キャラクターになりきって遊ぶ」ものです。故にキャラクターの方向性を強く打ち出すための「ミッション」や「読み合わせ」などのシステムが存在しています。また通常、キャラクターは主観視点で世界を認識しており、他人の考えは(ときには嘘を含む)会話によってしか理解できません。基本的にゲーム中にプレイヤーに戻ることはなく、よってメタ視点を持って他のプレイヤーと相談することはほぼありません。

 TRPGは逆に「キャラクターを第三者の視点から操って遊ぶ」ものです。とはいえキャラクターに感情移入しながら遊ばれる方も多いと思いますが、それでも判定などの際にはどうしても現実に引き戻されますし、物語を紡いでいくためにはプレイヤー同士のメタ視点からの相談が不可欠です。またゲームの世界に対する自由度は高く、宣言し、GMの許可を得られれば、空を自由に飛ぶこともできます。

 LARPは「キャラクターを纏う・自分に重ねて遊ぶ」ものです。体験感としてはマダミスのほうが近いでしょう。キャラクターという着ぐるみの中に入ると考えてみてください。このキャラクターには設定がありますが、プレイヤーの思考を優先しても構いません。
 マダミス同様、ゲーム中は主観視点で、基本的にプレイヤーには戻りません。ですので物語が思わぬ方向に転がって行ったりもします。TRPGのようにステータスやスキルなどといったルールがある演目もありますが、それでも宣言や判定に成功したら願ったことが解決するわけではなく、実際に行動をする必要があります(「目星」を付けたいなら部屋を家探ししなければなりませんし、「図書館」なら文献を読んで必要箇所を探し出さなければなりません)。また現実世界で肉体を使って遊ぶ関係上、物理的な制約がかかります。普通、人間はなんの補助もなしに空を飛ぶことはできないものです。


 『2187年 宇宙の旅』は群像劇型のLARPです。キャラクターが21人存在し、それぞれがそれぞれの人生を生きる主人公ですが、同時に他のキャラクターの脇役となっています。またノルディックLARP(教育的なLARP)の要素を加えています(これは危機的状況下での思考を体験するというものです)。
 舞台は2187年の未来です。これは下記の背景世界設定をお読みください。

背景世界:
 2145年、人類はのちに『超空間航法』と呼ばれる新技術に挑み、『宇宙空間における初の空間跳躍』に成功しました。地球の人口飽和にあえいでいた人類は、新天地を求め、外宇宙に植民星を探します。
 いくつかの候補の中から選ばれたのは、地球から300光年ほど離れた『ケプラー1649c』という惑星でした。長距離空間跳躍の実験を兼ねて無人調査機を送り込むうち、テラフォーミングすることで第二の地球となることがほぼ確定します。人々は期待をこめて、この星を『アーシア』と呼び始めました。
 航路が安定するのは2167年。それまでに何十隻もの宇宙船と、積載された物資とが失われました。
 有人飛行までたどり着いたのが2175年。これはアーシアのテラフォーミングが完了しているのかを確かめるための旅となりました。調査艇は300光年の距離を、たったの8時間で走破します。
 偉大な一歩となるこの旅は、成功しました。──片道だけは。
 現地が人間の生活可能な環境になっていることを報告した帰路、調査艇は乗組員ごと超空間内で行方不明になりました。時空を歪めて作る超空間の内と外では通信を行うことができず、また調査艇の残骸さえも発見することができなかったため、なにが起きたのかは現在に至るも謎のままとなっています。
 こうした犠牲の上に航路や船の安全性は高まり、2182年、ついに大規模な星間移民が行われます。
 無事にアーシアへと渡った人々は、ロボットが整備し、アンドロイドがサービスを行う人工都市の上で、新たな暮らしを始めることとなりました。

 そして現在、2187年。
 高速旅客艇パンゲア号は地球を発ち、一路アーシアへと向かっています。あなたがたを乗せて。


体験してもらいたいこと:
 端的には「パニック映画の中に入る」ことです。お化け屋敷や避難訓練のようなものです。
 具体的には下記の予告編(※これはTRPGの今回予告のようなもので、必ずこうなるとは限りません)を参照してください。

予告編:
 超空間を疾走するパンゲア号。カメラは滑るようにその内部へ。穏やかな音楽と共に船内の様子が映し出されます。楽しげな親子連れ、連れ立つ男女、もちろん一人旅の人々もいますし、中には不安そうな人物もいます。カメラは通路を抜けて操縦室へ。クルーの真剣な表情をとらえます。
 不意に、金属的な破砕音が轟きました。音楽が一転してハードなものへと切り替わります。
 圧倒的な力に潰されるロボット。鳴り響く警告音。正体不明の笑う人影。脂汗を浮かべ、船長は「このままでは全員死ぬ」と呟きます。それをあざ笑うかのように暗躍する密航者。絹を裂く女性の悲鳴を銃声が上書きします。そんな混沌とした状況の中で、クルーがエアロックを開きました。カメラが映す漆黒の超空間の中に、静かにタイトルが表示されます。──『2187年 宇宙の旅』


■形式:オフライン専用・群像劇型LARP
 ・それぞれのキャラクターの主観視点から、パニックもののSFあるあるを体験する遊びです。
 ・コミュニケーションゲームですので、プレイヤーには積極的に交流することが推奨されます。
 ・人によっては精神的に辛い可能性のあるキャラクター設定があります。
 ・設定書(ハンドアウト)は当日読み込みです。これは急な欠席に伴う難民対策です。
 ・戦闘ルールがあります(簡易的なものなので剣を振ったりはしませんが、銃は撃ちます)。
 ・途中で担当しているキャラクターが死亡する可能性があります。
 ・何人かはほぼ確実に死にます。
 ・というか、21人が全滅する可能性もあります。
 ・そのうえで、正体隠匿要素があるので一度しか遊べないタイプの演目です。
  (※もっとも、一度遊んだ人だけを集めてもう一度、ということでしたら再戦しても構いません。
    その場合には、ドラマを作る方向か、あるいは脱出ゲーム的な楽しみ方になるかと思います)

■主な委託先:
 ・縁側ひなたさん(基本身内:大阪・関西)(https://twitter.com/engawa_nite
 ・マシューさん(東京・他)(https://twitter.com/matthew_MmysG
 ・マダミスギルドさん(東京)(https://twitter.com/MurderMysteryG

■プレイ時間:
 ・3~4時間程度(説明・感想戦的なもの込み。ゲーム本編は2時間固定です)

■プレイ人数:
 ・プレイヤー21人(キャラクターは男性10名&女性11名)+ゲームマスター1人:計22人
  (数人バッファにできなくもないキャラクターがいます。急な欠席の際にはスライド対応する形になります。また見学者用キャラクターが2名います)

■プレイヤー用キャラクター:21名(+見学者用2名)(※ドレスコードは必要なら)
 ・こちらはキャラクターの概要です。実際には固有の名前があります。
 ・「船に乗り合わせて初めて顔を合わせた。誰が乗っているのかはわからない」というところから体験していただきたいため、こちらのデータをプリントアウトしたりダウンロードしたりしてゲーム内に持ち込むことは禁止しています。ご理解ください。


ハッシュタグ#2187年の21人

[Special thanks]
 ダイゴローさん(Twitter ID: @daigoro_0602
 縁側ひなたさん(Twitter ID: @engawa_nite
 やまでぃさん(Twitter ID: @Towayamada
 マシューさん(Twitter ID: @matthew_MmysG

『七人の山田 ─犯人は山田─』


 『七人の山田 ─犯人は山田─』は、マーダーミステリー型のLARPです(※マーダーミステリーではありません)


 LARPとは、自分とは別の人物になりきり、心や体の動きを伴わせて、参加者全員で空想世界への没入を体験する遊びです。ファンタジー風の衣装を着けてTRPG的な物語を体験したり、サバイバルゲームのように戦闘を楽しんだりするものが有名ですが、現代服でホラーものを遊ぶ、テーブルに着いた状態で食事をしながら物語を楽しむ、役職や性格の設定された議論を体験するといったものまで、様々なものがあります。

 マーダーミステリーとは、物語の登場人物の一人に扮して起きてしまった事件の真相を探ったり、犯人役となった場合には虚言を弄して逃げ切ることを目指す、会話主体の遊びです。ジャンル名に「マーダー」とついてはいますが、失せ物探しなど日常系の作品も存在しています。また推理モノであるため、一度しか遊べないという特徴があります。

 七人の山田はこの両者の中間的な遊びですが、LARPのほうに比重を置いています。全員で登場人物になりきり、キャラクターの心情に寄り添いながら議論や会話を重ね、事件の謎を紐解いていく形となります。アナログゲーム勢に向けた言い方をするなら「協力型のパーティゲーム」というくくりになるかと思います。またマーダーミステリーの「一度しか遊べない」という部分を受け継いでいます。


 LARPとしては、全員が着座した状態で行う「卓上LARP」に近い形になります。またノルディックLARP(教育LARP)の要素を組み込んでいます。その中の政治的なLARP(具体的には極度に簡略化したディベート)を行います。

 マーダーミステリーとしては、「クローズ型」に近い形になります。特に指示がない限り、全員が設定書にない事柄を語ることができます(便宜上、これを「虚言」と呼びます)。全員が着座している関係上、密談はできません。カードはありますが、チップのようなものはありません。個人ミッション的な努力目標はありますが、これに得点のようなものは付随していません。


■あらすじ:
 あなたがたはそれぞれ、暗闇の中でひとり、目を覚ましました。──そこに悲鳴が轟きます。
 声の主を探して集まった六人の前には、ひとりの浮浪者めいた男があおむけに倒れていました。
 どうやら拍動はなく、死んでしまっている様子。
 いったい誰がこんなことを……? 訝しむあなたがたの前に、一人の老人がにこやかに現れました。
「いやどーもどーも、主催が遅れて申し訳ありませんな。私、『山田の神』でございます」

■形式:オフライン専用・卓上LARPやクローズ型のマーダーミステリーに近い形
 なりきり重視・文章量普通(4000~5000字程度)・虚言あり(一部制限あり)・密談なし
  ※推理成分は薄めです。また推理にかかる議論時間も短めになっています。
  ※LARP要素(なりきりによる疑似体験)が大部分を占めています。
  ※マーダーミステリー要素は「余興」であり、全体の1/3程度しかありません。
  ※人狼的な議論の仕方や、他プレイヤーを論破するのが好きという方には向きません。
  ※人によっては精神的に辛い可能性のある人物設定があります。
  ※一部グロテスク・性的な表現があります。
  ※議論そのものを楽しむ遊びです。
  ※ギャグシナリオです。
  ※デスゲームテイストです。(かなりマイルドですが一応)

■主な委託先:
・やまでぃさん(身内のみ:静岡・関東)(https://twitter.com/Towayamada
・hamiさん(東京)(https://twitter.com/hami045
・ミヤさん(東京・九州)(https://twitter.com/brbr37d
・マシューさん(東京・他)(https://twitter.com/matthew_MmysG
・CLOSSさん(埼玉・他)(https://twitter.com/CLOSS_LARP
・縁側ひなたさん(基本身内:大阪・関西)(https://twitter.com/engawa_nite
アポストロフィーさん(基本身内:香川)(https://twitter.com/apostorofy
・マダミスギルドさん(東京)(https://twitter.com/MurderMysteryG

■プレイ時間:3時間程度(議論時間80分程度)

■プレイ人数:プレイヤー5人(キャラクターは男性4名&女性1名)+ゲームマスター1人(合計6人)

■プレイヤー用キャラクター:5名 (※ドレスコードは必要なら)
・M:見た目は40代前半。小綺麗ながら小太りな男性。
   ドレスコード:センスの良い服装。可能なら脂肪。
・R:見た目は30代。肩からギターを提げた痩せた男性。
   ドレスコード:革ジャンにジーンズ。ギターがあればなお可。
・Y:見た目は30代前半。カリブの海賊風の格好をした男性。
   ドレスコード:トリコーンなどを含む海賊風の衣装。
・T:見た目は20代後半。モデル体型のお洒落な女性。
   ドレスコード:フェミニンな着衣とハイヒール。
・F:見た目は40代。鎧と剣を装備した戦士風の男性。
   ドレスコード:鎧兜と両手剣(安全なもの)。可能なら高身長と筋肉。

■ノンプレイヤーキャラクター:3名
・S:見た目は10代くらい。粗末な服を着た無表情な少年。
  (※見学者用キャラクター)
・D:見た目は30代後半。ボロボロの服を着た浮浪者風の男性。
  (※被害者役キャラクター)
・G:見た目は70~80代。長い髭をたくわえた禿頭の老父。
  (※進行役キャラクター。山田の神)

ハッシュタグ#七人の山田

[Special thanks]
 やまでぃさん(Twitter ID: @Towayamada

『かくて不死なる御子は黄泉路へと騎馬を走らせたり』

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 『かくて不死なる御子は黄泉路へと騎馬を走らせたり』(以下、不死御子)は、マーダーミステリー型のLARPです(※マーダーミステリーではありません)

 LARPとは、自分とは別の人物になりきり、心や体の動きを伴わせて、参加者全員で空想世界への没入を体験する遊びです。ファンタジー風の衣装を着けてTRPG的な物語を体験したり、サバイバルゲームのように戦闘を楽しんだりするものが有名ですが、現代服でホラーものを遊ぶ、テーブルに着いた状態で食事をしながら物語を楽しむ、役職や性格の設定されたディベートを体験するといったものまで、様々なものがあります。

 マーダーミステリーとは、推理小説の登場人物の一人となって起きてしまった事件の真相を探ったり、犯人役となった場合には虚言を弄して逃げ切ることを目指す、会話主体の遊びです。ジャンル名に「マーダー」とついてはいますが、失せ物探しなど日常系の作品も存在しています。また推理モノであるため、一度しか遊べないという特徴があります。

 不死御子は、この両者の中間的な遊びとなっています。全員で登場人物になりきり、キャラクターの心情に寄り添いながら議論や会話を重ね、事件の謎を紐解いていく形となります。アナログゲーム勢に向けた言い方をするなら「協力型のパーティゲーム」というくくりになるかと思います。またマーダーミステリーの「一度しか遊べない」という部分を受け継いでいます。

 LARPとしては、全員が着座した状態で行う「卓上LARP」に近い形になります。
 マーダーミステリーとしては、「クローズ型」に近い形になります。全員が設定書にない事柄を語ることができます(便宜上、これを「虚言」と呼びます)。全員が着座している関係上、密談はできません。せいぜい隣の人とのひそひそ話になるでしょう。カードはありますが最初から各自が持っている形であり、これを取得するためのチップのようなものはありません。勝利点という概念がないため、点数を得るためのミッションもありません。プレイヤーがなにがしかの思い出を持ち帰ることができれば、それが勝利ということになります。

■あらすじ:
 世界観は大雑把に、リアル寄りの中世西洋風のファンタジーです。魔法も奇蹟も存在していますが、魔法は使える者が限られていますし、奇蹟は本当に稀にしか起こりません。舞台となる大陸には、東西南北それぞれに大国があり、各国の王の思惑に従って協力や対立を繰り返していました。
 このうち北の国に、あるとき、「不死なる御子」という英雄が誕生します。
 彼は「一切の傷を負うことがない」という奇蹟を発現していました。
 ──ですが、なぜか彼は死んでしまいます。
 彼が死んで二日後、あなたがたは北の国の国王に召喚されました。
 不死なる御子がいかにして死に至ったのかについて、そなたらに議論を交わしてもらいたい、と。

■形式:オフライン専用・卓上LARPやクローズ型のマーダーミステリーに近い形
 没入重視・文章量少なめ(2000字程度)・虚言あり・密談なし・読み合わせあり
  ※推理成分は薄めです。また議論時間も短めになっています。
  ※人狼的な議論の仕方や、他プレイヤーを論破するのが好きという方には向きません。

  ※一般的なマーダーミステリーのセオリーに沿うと解けない可能性が高いです。
  ※いわゆるバカゲーです。
  ※精神的に辛い可能性のある設定があります。
  ※性別自由なキャラクターが多いため、同性愛者が発生する可能性があります。

■主な委託先:
・マシューさん(東京・他)https://twitter.com/matthew_MmysG
・CLOSSさん(関東・他)https://twitter.com/CLOSS_LARP
・ミヤさん(東京・九州)https://twitter.com/brbr37d
・縁側ひなたさん基本身内関西・他)https://twitter.com/engawa_nite
・Askさん(北海道・他)(https://twitter.com/ask_midgard
・マダミスギルドさん(東京)(https://twitter.com/MurderMysteryG

■プレイ時間:3時間半程度(議論時間80分程度)

■プレイ人数:プレイヤー8人(性別自由7名&女性固定1名)+ゲームマスター1人(合計9人)

■プレイヤー用キャラクター:8名
・若き巡察使(22歳:性別自由)
  あなたは北の国の辺境を巡回し、きちんとした統治が行われているかを監査する巡察使だ。
  やわらかい物腰で、丁寧な言葉を使う。

・老いた神官(44歳:性別自由)
  あなたは北の国の都にある神殿にて聖務日課に励む、一介の神官に過ぎない。
  年齢相応に落ち着きがあり、威厳ある物言いをする。

・豊満な商人(32歳:性別自由)
  あなたは南の国から商売にやってきた、大変ふくよかで、やり手の商人だ。
  ふてぶてしい態度で、異国の言葉を使う。

・旅芸人の子(推定10~12歳:性別自由)
  あなたは街から街へ旅をする旅芸人の一座で、子役の道化師を務めている。
  年齢相応に落ち着きがなく、子どもらしい物言いをする。

・隻眼の傭兵(24歳:性別自由)
  あなたは駆け出しの頃に戦争で片目を失いはしたが、それでもなお腕の立つ傭兵だ。
  荒々しい態度で、強い言葉を使う。

・祈りの乙女(16歳:キャラクター性別女性固定)
  あなたは不死なる御子のため、女神へと祈りの歌を捧げる乙女だ。
  しおらしい様子で、飾り気のない物言いをする。

・黒き呪術師(年齢不詳:性別自由)
  あなたは北の国の都近くの山中に庵を設え、呪術で暮らしを立てている呪術師だ。
  余裕のある様子で、断定的な物言いをする。

・盲いた楽師(18歳:性別自由)
  あなたは八年前に流行病で光を失い、趣味で触っていた楽器で生活するようになった。
  一歩引いた物腰で、優しい言葉を使う。

■主要なノンプレイヤーキャラクター:3名(端役や名前だけ存在する者が、もう何名か存在する)
・不死なる御子
  奇蹟により不壊なる体を授かった、北の国の英雄。もとは一介の羊飼いだった。

・北の国の国王
  北の国を統べる厳格な国王。戦士としても優秀で、「血斧王」の異名を持つ。

・白の魔法使い
  古代から伝えられる魔法を使いこなす、白眉白髯の魔法使い。王の側近。

ハッシュタグ#不死御子

[メインビジュアル]
 やすたみさん(Twitter ID: @yasutami86

[Special thanks]
 kikiさん(Twitter ID: @@kiki_tamago

『行方不明のタイムカプセル』

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 『行方不明のタイムカプセル』は、マーダーミステリーです。

 マーダーミステリーとは、推理小説の登場人物の一人となって起きてしまった事件の真相を探ったり、犯人役となった場合には虚言を弄して逃げ切ることを目指す、会話主体の遊びです。ジャンル名に「マーダー」とついてはいますが、失せ物探しなど日常系の作品も存在しています(タイムカプセルはまさにこちらです)。また推理モノであるため、一度しか遊べないという特徴があります。

 タイプとしては、「オープン型」に近い形になります。全員が設定書にない事柄を語ることができます(便宜上、これを「虚言」と呼びます)。一対一での密談が可能です。カードはチップ式ではなく、ある方法で取得することができます。またミッションによって得点を得る形となっています。

■あらすじ:
 季節は夏。舞台は本土から船で6時間ほどかかる小さな離島・到来島です。
 ここに15年ぶりに、同じ小中合同学校の仲間が集まります。
 そして昔みんなで埋めたタイムカプセルを開ける流れになりました。
 ですが──埋めたはずの場所に行ってみると、そこにはすでに掘り返された跡が。
 痕跡も新しく、なかなか偶然とは考えにくい状況ですが、そうなると、この中の誰かが……?

■形式:オフライン専用・オープン型に近い形
 没入重視・文章量普通(3500字程度)・虚言あり・密談あり・読み合わせあり
  ※推理成分は薄めです。また議論時間も短めになっています。
  ※人狼的な議論の仕方や、他プレイヤーを論破するのが好きという方には向きません。

  ※ある程度以上の年齢(30歳程度)の方のほうが楽しめます。
  ※精神的に辛い可能性のある設定があります。

■主な委託先:
・マシューさん(東京・他)(https://twitter.com/matthew_MmysG
・マダミスギルドさん(東京)(https://twitter.com/MurderMysteryG

■プレイ時間:2時間半程度(議論時間60分程度)

■プレイ人数:プレイヤー6人(男性3名&女性3名)+ゲームマスター1人(合計7人)
  ※見学者1名のみ、専用の女性キャラクターで対応できます。

■プレイヤー用キャラクター:6名
・赤枝正司(あかえだ・まさし) 男性
 27歳男性。独身。普段は本土にある大手ゲーム会社に務めているサラリーマンです。とある理由で、15年ぶりに故郷の到来島に戻ってきました。
 外見は、中肉ながら背が高く、それなりにきっちりとした服装をしています。が、それにも拘わらずどこか胡散臭く見えてしまうのが悩みどころです。
 性格は楽観主義。重度のゲーマーであり、なんでもゲームに当てはめて考える癖があります。

・妹尾光瑠(せのお・みつる)  男性
 25歳男性。独身。ソーシャルゲームのイラストで人気に火が点いた新進気鋭のイラストレーターです。実家の小料理屋を手伝いながら、結構な量の依頼をこなしています。
 外見は背が低くて肉付きが薄く、長髪ということもあって、女性に間違われることが多々あります。好む衣服は地味ながらセンスの良いものです。
 性格は優しく繊細、面倒見がよく、気がまわります。その一方で意固地になる面もあります。

・青海雄二(せいがい・ゆうじ) 男性
 30歳男性。二児の父です。網元の跡継ぎであるため、祖父や父親の代理として、人付き合いや交渉事の修行を兼ねて、あちこち折衝に駆り出される毎日を送っています。
 外見は背の高さこそ普通ですが、筋骨隆々です。剛毛の頭髪は角刈りで、もろ肌には島の漁師であることを示す刺青が彫り込まれています。
 性格は豪快で情に厚いのですが、周囲の年配者に感化され、昭和な感性になってしまっています。

・緑野祥子(みどの・しょうこ) 女性
 29歳女性。婿養子をもらい、一児の母になったばかりです。老舗旅館の跡継ぎで、若女将として奮闘しています。
 外見は中背、ちょっと肉が付きはじめてきたのを気にしています。かつては文学少女であったため、島民にしては珍しく眼鏡をかけています。普段は髪を結い上げ、和服に身を包んでいます(ただし今回の物語の中では洋装となっています)。
 性格は明るく、外交的。時間の許す限り、ずっとおしゃべりを続けることができます。

・桜坂玲美(さくらざか・れみ) 女性
 26歳女性。独身。中学から本土に出ていましたが、病気を患い、二年前に島に帰ってきました。今は実家の雑貨屋を手伝いながら、療養の日々を過ごしています。
 外見は日本人離れしたモデル体型で、十人中八人は美人と言う顔立ち。どんな服を着ても絵になってしまいます。そのせいもあって、あまり着るものには頓着していません。
 性格は真面目で、病気のせいか控えめでおどおどしています。ですがかつては島一番の才媛でした。

・高倉陽菜(たかくら・ひな)  女性
 28歳女性。一児の母。旧姓は田嶋です。嫁いだ先は農家で、主に野菜を生産しています。もともと体を動かすことが好きだったため、農作業はさして苦に感じていません。
 外見は背は低め、しっかりと全身に筋肉がついています。普段はあまり服装にはこだわりませんが、必要なら化ける程度のセンスは持ち合わせています。
 性格は包容力があり、陽気でおおらか。男勝りな部分もあり、肝も据わっています。

■見学者用キャラクター:1名
・藤野ゆかり(ふじの・ゆかり) 女性
 72歳女性。到来島にある小中合同学校の教諭をしていましたが、12年前に退職しています。
 背筋はピンと伸びていますが、背は低めです。また加齢により膝が悪くなり、杖を手放せなくなってしまっています。着るものはきっちりしたものを手にとりがちです。
 性格は真面目で公平、子どもも一人の人間であると考え、手を抜くことなく相対していました。教育方針は基本的に放任ですが、きちんと見るべきものは見、締めるべきところは締めていました。
 ……過去形なのは、一昨年夫を亡くしてから、認知症の傾向が見られるようになってきたためです。